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変わりゆく町の姿

今年の7月は中之条町で同時期に二つのイベントが開催されました。
中之条ビエンナーレではメイン会場となる旧廣盛酒造にて『押入れ百貨展』
四万温泉全域にて『温泉郷クラフトシアター』

どちらも中之条ビエンナーレに参加したことがあるアーティストが勢ぞろいで、ビエンナーレファンにとってはたまらない空間でしたね。
しかし、どちらのイベントも中之条ビエンナーレとは違った雰囲気でアーティストとの距離がとても近く、より深い交流ができたという方が多かったのではないでしょうか。
いろんな人のSNSでは#押入れ百貨展 #温泉郷クラフトシアター2022 のハッシュタグと共にたくさんの思い出が共有されており、そこに写っている人々は皆心から楽しんでいる笑顔ばかりでした。

アーティストと一緒に何かを作る体験、自分自身が作品の一部になる、同じ空間を共有できる。
このようなことが最近の中之条町周辺では当たり前になってきているように思えます。
自分が小学生、中学生くらいの時に、このような環境だったらもう少し違った感性の大人になれていたのかな?とか考えたり。
最近の中之条周辺の子供たちは羨ましいなー。と勝手に思ったりしています。
(全員がアートに興味を持つとは限らないですけどね!でも無駄ではない経験だと思う。)

しかし、当たり前な状況は最初から当たり前にあったわけではありません。
ここまでアートやアーティストが普段の生活に馴染むまでに、どれほどの時間と人々の努力が加わったのでしょうか。
受け入れた中之条町民、飛び込んできたアーティスト。
それぞれに、簡単には想像できないくらいの苦悩もあったと思うし、まだ問題が全て解決できているわけでもない。
次々と新たな問題が襲ってくる。
そんな中でフェードアウトしてくる人も出てくるわけで、でもそれは仕方がない事。
100%みんなが同じ気持ちで同じ方向に進むのはなかなか不可能に近いけど、少しでも同じ気持ちを共有できる繋がりが生まれるのは決して簡単な事ではなく、とても素晴らしいことだと思います。

『なんにもなくて、つまらない町だよ』と自分の故郷をネガティブに紹介しがちだったけど、今となっては、ちょっと自信を持って『遊びに来てみてね』と言える場所になってきていることがとても嬉しい。

ここまで町を輝かせてくれたアーティスト、町民、足を運んでくれる人、町外から支えて下さる全ての人に心から感謝!
そしてこれからも更に輝く場所となりますように。

(そして、自分は地元民として何か役に立てているのだろうか…と悩む日々でもあります!ある意味幸せな悩みですね。)

Mina