伊参エリア岩本地区にある会場「やませ(旧神保家住宅)」。江戸時代末期に建てられた大規模民家で、県の重要文化財にも指定されています。普段は一般公開していないこともあり、会期中は作品のみならず、やませの中を見に来場される方も多い会場です。
中之条ビエンナーレでは2019から使用し始め、これまで母屋の一階部分を会場としてきましたが、今回新たに二階も展示会場として使用できることになりました。二階へ上がってみると、当時の暮らしの様子がそのままの状態で残されており、興味深いものでした。作品の設置が始まる前に、その様子を少しご紹介します。
土間に設置された階段
二階は天井に抜ける広いスペースと、3つの部屋で構成されています。
上がってすぐの仕切りのないスペース 立派な梁の通った小屋組み
入口側は、端から端まで続く廊下のようになっており、トタン張りの雨戸を開けると、真っ暗だった空間が一気に明るくなります。
二階からの眺め
材木問屋を営んでいた当時の名残を感じる材木の数々や養蚕道具も残されていました。
※神保家は文政12年(1829)、江戸の大火を巨額の富を得たといわれている
材木 養蚕道具 神棚(1階にある神棚から続いている)
二階では今回、2名のアーティストが作品を展示します。作品が入りどのような空間になるのか今から楽しみです。
作品と一緒に、ぜひ当時の生活の様子も想像しながら楽しんでみてください。(N)