むしむし、じとじとの梅雨がやってまいりましたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか?
関東地方が梅雨入りした翌日、6月8日に作家さん、地元の方、関係者が集まって、
伊参エリアのレセプションを開催しました。
今年から、スタッフによる作家送迎などのサポートがスムーズに行えるように展示エリア毎にターム(期限)制を設けています。
今回のレセプションでは、伊参エリアの完成作品や制作途中の作品を鑑賞するツアーや美味しいお食事で作家の皆さんと地元の方との交流会を行いました。
まずは、作品鑑賞ツアーということで、展示会場の「やませ」へ。
約160年前に建てられたという母屋は、群馬県内で最大級の民家といわれています。
玄関なんて、時代劇のセットみたいじゃないですか!?
建物の重厚感に圧倒されます。
この「やませ」で作品展示する作家のうち3名の方が作品を紹介してくれました。
まずは、NYからやってきたアンディ・ディヴィス。
続いて、スイス出身のバーバラ・シグナー。
最後は日本人アーティストの岩塚一恵さん。
どの作品も、やませの醸し出す空気感と呼応していて素晴らしかったです。
8月の開幕までにこれから作品はまだまだ変化していくとのことで、
完成が本当に楽しみです!
実は、この前日、アンディの作品が崩壊してしまうアクシデントがありました。
毎日遅くまで作業していたのを知っていただけに私たちもとても辛い気持ちでした。
アンディ自身もいろんな葛藤があった中、材料を提供してくれた方、
制作に関わってくれた方々のことを思って、この日公開することを決めてくれました。
改めて、作品をつくるということの大変さを思い知りました。
ひとつの作品の背景には、こんなにもたくさんのドラマが存在すること、
作家はもちろんのこと、色々な人の思いがこもって作品ができあがる。
思いがけず、胸が熱くなりました(泣)
さて、涙をぬぐって、作品鑑賞ツアーは会場を「旧五反田学校」へ。
今は廃校になってしまった「旧五反田学校」、明治時代に建てられた木造平屋の学校です。
こちらも立派な建物です。
オーストラリアを拠点に活動する中村メイザー美香さんより作品の紹介です。
会場に入るなり、参加者の方から「わぁ~」と歓声があがりました。
天井から吊るされた絵馬350枚には、子供の頃の思い出のエピソードが書かれています。
中之条町民に協力をいただいて、5歳から96歳まで様々な人に絵馬を書いてもらいました。
ひとつひとつに、楽しい思い出、悲しい思い出、
いきいきと書かれていて、読んでいて、とても楽しい作品です。
鑑賞ツアーの傍らでは、旧五反田学校ではスタッフが交流会の準備を進めていました。
こちらの美味しそうなごはんは、中之条駅前の「大衆酒場ニューサイトウ」のケータリングです。
交流会では、作家、地元住民、関係者が入り混じって
わいわいと美味しいごはんを食べながら、お話が深まったようです。
帰り際に、地元の方から
「楽しかったよ。来てよかった。」「作家さんと話すのが楽しい。」
と声をかけていただきました。何とも嬉しいお言葉!
中之条ビエンナーレは、地域と共創する美術祭である!と再認識の1日となりました。
伊参エリアは今回紹介した作家さんの他、これからも作品制作が続きますし、
来週からは、四万温泉、沢渡・暮坂エリアのタームが始まります。
夏に向けてまだまだ制作の日々は続いていきます!
(Nao)