2027 OPEN CALL

© Nakanojo Biennale

Artist Open Call

参加作家公募

Theme of 2027

2027テーマ

ECHOING GREEN 響きわたる草原

この地で響いた祭典の余韻が中之条の山あいに溶け込み、いま、新たな季節の鼓動へと姿を変えようとしています。私たちは「第10回」という一つの大きな円環を閉じ、その熱量を確かな糧として、次なる10年、そしてその先へと続く未知の領域へ足を踏み出します。20年の歳月が耕し続けてきたこの土壌から、いま再び、瑞々しい表現の芽が吹き出そうとしているのです。
この新たな幕開けに際し、私たちがこれからの旅路の道標として掲げるのは、18世紀の詩人であり画家でもあったウィリアム・ブレイクが、その詩集『無垢の歌』の中に遺した「響きわたる草原(The Echoing Green)」という一篇の詩です。思えば、私たちの歩みは常に「理想郷(ユートピア)」への探求でもありました。第9回においては、ドイツの地理学者セバスチャン・ミュンスターの『コスモグラフィア』をテーマに、未だ見ぬ道を辿る行為自体を作家の創作活動に重ね合わせました。そして地図なき場所へ向かうその足跡の果てに、私たちは第10回のテーマ『光ノ山』という桃源郷へと到達しました。そこでは、かつての産業(養蚕や鉄鉱石の採掘など)が放った光の先に、アーティストが描き出した「新しい世界」の風景が鮮やかに広がっていました。

2027年、私たちが向かう「響きわたる草原」は、これまでの探求をさらに深め、ブレイクが想像した無垢(Innocence)の世界を、ここ中之条に現出させる試みです。ブレイクが描いた草原では、太陽が昇り、祝祭の鐘の音とともに春が祝福され、子供たちの無垢な歓声が緑の野原を駆け回ります。その傍らでは、老いた樫の木の下で老人たちが、かつての自分たちの姿を子供たちに重ね、穏やかに微笑んでいます。

ここには、過去(老人)と未来(子供)が同じ草原で交差する瞬間が鮮やかに描き出されています。それは、過ぎ去った記憶と、これから生まれる希望が、同じ今という時間、同じ土という空間で手を取り合う、奇跡のような共鳴です。かつてこの地を愛し、耕し、やがて土へと還っていった人々の魂。そして、その土の上で新しい遊びを始める子供たち。中之条という土地が何千年も繰り返してきたこの「生命の循環」こそが、今回テーマにした「ECHOING GREEN」です。

このテーマにおいて、私たちが象徴的に用いる草原(GREEN)とは、中之条という広大な土地であり、そこに生きるコミュニティという名の肥沃な土壌に他なりません。緑の色には、厳しい冬を経て再び芽吹く再生への祈りと、絶え間なく繰り返される輪廻、そして受け継がれていく生命の営みの意味を込めました。第10回というひとつの大きな円環が閉じ、今また第11回という新しい命が萌え上がろうとしています。死は終わりではなく、次の生を育むための沈黙であり、このコミュニティという草原は、過去の記憶を養分として、より深く、より鮮やかな緑を湛えて未来を待っています。

そして、その広大な草原を震わせ、命の連鎖を可視化させる響き(ECHO)こそが、アーティストたちが放つ作品です。芸術とは、決して孤立した点ではなく、コミュニティという草原に向かって放たれる、ひとつの切実な呼びかけです。アーティストが土地の声に耳を澄ませ、そこから掬い上げたエコー。それは彼らが生み出す作品そのものであり、残響となって空間を満たしていきます。

第11回中之条ビエンナーレ。それは、過去から手渡されたバトンを、次の世代へと繋ぎ、未来へと響かせるための祝祭です。太陽が昇り、草原が輝き、やがて影が伸びて夜が訪れる。けれど、その暗闇の中でもエコーは絶えることなく微かに響き続け、次の世代の夜明けをじっと待っています。終わりは常に始まりを孕み、一人の表現者が残した響きは、必ず新しい何かを芽吹かせる力となります。

砂粒の中に世界を見つめ、一輪の花に天国を見るように、私たちは中之条というこのひとつの草原から、生命の大きな循環と、ブレイクが夢見た無垢なる理想郷を感じ取ろうとしています。過去と未来、老人と子供、生と死が、ひとつの緑の上で交差するこの場所で、あなたもまた、ひとつの大切なエコーとして加わってください。 私たちの声が重なり合い、共鳴したとき、中之条の草原は、かつてないほど多層的な、永遠の緑に染まりゆくはずです。
新たな命の継承が始まるこの場所で、再び皆さまと創造の響きを交わせることを、心より楽しみにしております。

Director’s Message

ディレクターメッセージ

この度、次なる舞台への第一歩となる「中之条ビエンナーレ2027」の開催が決定いたしました。2007年のプロジェクトスタートから20年、第10回という大きな節目を越えてなお、この場所で表現を続けられることを、町民の皆様、アーティスト、そして支えてくださった全ての方々に心より感謝申し上げます。

2027年、私たちは第11回目を迎えます。しかし、これは単なる通過点ではありません。私たちはこれまで費やした歳月を肥沃な土壌へと変え、いま一度、真っさらな大地に立ちたいと考えています。これまでの経験を大切に抱えながらも、これまでの枠組みを一度手放し、初々しい感性で踏み出す「再び生まれ変わる、新たな第一回目」としてのスタートです。

中之条町には、変わることのない豊かな里山と、そこに暮らす人々の営みや文化が息づいています。いま、この町に流れる風や光は、まるで春を待つ生命のように、静かに、しかし確かな熱を持って次の季節への準備を始めています。アーティストが土地の呼吸に深く耳を澄ませ、そこから立ち上がる表現が、山々に、そして人々の心にどこまでも遠く広がっていく。そんな瑞々しい循環が、いま再び始まろうとしています。
移住するアーティストも増え、日常が創造的な活気に満ちる中、私たちは、この場所でしか起こり得ない、身体を震わせるような表現に立ち会いたいと考えています。

第11回(新たな第1回)に向けて、この町の大地を共に踏みしめ、表現の種をまき、新しい色彩を描き出すアーティストをジャンルを問わず広く募集します。この場所から芽吹き、まだ誰も知らない、新しい風景を共に作り上げましょう。

総合ディレクター 山重徹夫

山重徹夫
Open Call Overview

公募概要

中之条ビエンナーレは、群馬県中之条町で隔年開催される国際現代芸術祭です。雄大な山々に囲まれた風景やラムサール条約湿原、長い歴史を持つ温泉郷、養蚕天蚕文化、伝統が受け継がれる民俗行事や祭事など、中之条町には他では見られない美しい里山文化に触れることが出来ます。アーティストは特色ある山村地域に開かれたアーティスト・イン・レジデンスで滞在制作を行い、その成果を中之条ビエンナーレで発表します。この度、第11回をむかえる中之条ビエンナーレ2027では、国内外から創造的、革新的なアイデアやプロジェクトをもつ多分野のアーティストを広く募集しています。

募集期間
2026年5月2日(土)〜2026年7月12日(日)
Web応募:23:59まで
郵送応募:当日消印有効
展覧会会期
2027年9月18日(土)〜10月24日(日) 37日間 無休
会場
群馬県中之条町 町内各所
商店街や温泉街、木造校舎や古民家などが会場となる予定です。
前回実績:旧廣盛酒造、伊参スタジオ、四万温泉街、赤岩重伝建地区ほか
前回データ
参加作家:147組【公募98組(日本国籍77組、外国籍21組)、その他49組】
総応募数:382組【日本国籍284組、外国籍98組】
開催期間31日間/展示会場50ヶ所/来場者累計約50万人

中之条ビエンナーレのエリアマップ画像

  • 中之条市街地エリア

    町の中心地である市街地エリアは、中之条で最も人口の多い地域です。近くには公共施設があり、食堂、居酒屋、スーパーマーケット、コンビニエンスストアがあります。民俗歴史博物館「ミュゼ」には、この地区の貴重な工芸品が収集されています。古くから町の中心部として栄えたこの地域では、夏には祇園祭、冬には鳥追い祭が催されています。

  • 伊参エリア

    伊参(いさま)は山あいの地域で、家々が点在しています。霊山たけやまと親都(ちかと)神社は地域のシンボルとして存在しています。霊山たけやまは地元の人々から神聖であると信じられており、日帰りハイキングを楽しめます。また伊参地域は「日本で最も美しい村連合」に加盟しています。中之条ビエンナーレの事務局とアーティストのレジデンス「芸術の森」などの主要な施設がこのエリアにあります。 伊参は町の中心部から車で15分です。

  • 四万温泉エリア

    四万(しま)は800年の歴史があり、四万温泉として中之条で最も有名な観光地です。自然に囲まれた美しい川と小川が町を横切っています。歴史ある温泉街は観光客で賑わっていますが、一歩メインストリートから外れると静かで落ち着いた雰囲気の地域です。「四万ブルー」と呼ばれている透明度の高い水は四万湖で見ることができます。四万は町の中心部から車で30分です。

  • 沢渡暮坂エリア

    沢渡(さわたり)は中之条町の中心部と四万の間にある静かな温泉街です。四万より小規模な温泉街で、丘や坂、小路などに囲まれている緑豊かな地域です。地元の人々から愛されている小さな公衆浴場があります。

    暮坂(くれさか)は沢渡から車で20分ほど山道を行った先にある、山々に囲まれた人口の少ない地域です。四季折々の山野草が見られる庭園施設「花楽の里」が主な会場の1つになります。また、花楽の里の途中の暮坂峠には有名な作家・詩人・若山牧水の碑があります。

  • 六合エリア

    六合(くに)は中之条町で最も山深い場所にあります。スーパーなどの商店が近くにはない六合ですが、自然と歴史に囲まれている地域です。群馬県初の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている赤岩地区には、養蚕農家の家があり、通りには伝統的な日本の家屋が並んでいます。廃墟となった旧太子駅もこの地域の歴史を感じられる場所です。六合には、木製の小判型のお弁当箱「めんぱ」や、スゲを温泉に浸して、踏んで柔らかくして編んでいく「ねどふみ」といわれる手法で作る「こんこんぞうり」など、伝統的な手仕事が今に息づいています。六合は町の中心部から車で約50分です。

Application Rules

応募規定

  • 立体、平面、映像、インスタレーションなど作品ジャンルは問いません。
  • グループによる応募は、参加作家全員の作家データを含めたポートフォリオを提出してください。原則、選考後の人数変更は認めませんので応募時点でメンバーを明確にしてください。合否通知などは代表者の方にのみご連絡いたします。
  • 事務局との連絡がメール(パソコン、スマートフォンなど)でできること。
  • 搬入出期間に、作家自身で作品設置・搬出が可能であること。
  • 各会場で決められた設置期限を厳守すること。
    (エリアや会場によって設置期限が異なりますので、ご注意ください)
  • 作品は未発表で第三者の著作権ならびに知的財産権を侵害しないこと。
  • 中之条に滞在し、制作とリサーチにしっかり取り組める方を優先します。
  • 出品料無料、レジデンス滞在費無料、作家には制作補助金があります。
  • 初めて中之条ビエンナーレに参加する方は、現地視察に1日以上参加してください。
    現地視察について
  • 暴力団・反社会勢力との関係のある方は参加できません。

注意事項・その他

  • 運営が提示した会場以外での展示はできません。
  • 作品制作費、搬入出費用、交通費、食費は自己負担となります。
  • 各会場に常時監視員はいませんので、盗難に遭わないよう作品の管理に関して作家が主体的に取り組んでください。
  • 騒音・火気・悪臭など、安全性が確保されないものは使用できません。(運営が危険だと判断した場合は参加を認めません)
  • 運営に支障をきたすと判断した場合は参加を取り消す場合があります。
  • 自然災害や不可抗力によって作品が破損した場合の保険は作家個人でのご加入をお願いします。(保険補助制度があります)
  • 公共交通のない会場がほとんどです。台数は限られますがレンタカーの用意があります。
  • 2027年4月頃からエリアにより段階的にレジデンスでの宿泊が可能になりますので、余裕を持ったスケジュールで制作を始めてください。
  • オリジナルデザイン商品を扱うショップへの委託販売については2027年春頃に告知予定です。
  • 作家や地域の方々が共に協力し合うことを大切にしています。
Process

  • 応募から参加決定までの
  • 流れ

応募

2026年7月12日(日)までに、Webフォームか郵送にてご応募ください。

【Web応募】23:59まで
【郵送応募】当日消印有効
応募方法について詳しくはこちら

選考・結果通知

8月中旬に選考結果を、応募対象者全員に<郵送>または<メール>にてご連絡します。

オリエンテーション

開催日:2026年9月5日(土)

対面/オンライン(Zoomを予定)で開催します。
参加にあたっての重要事項を説明しますので、原則、作家本人が参加してください。

現地視察(会場オープン)期間

期間:2026年9月6日(日)~10月5日(月)

会場下見期間として、実際に現地で会場をご覧になれます。希望の視察会場とスケジュールを事務局にご提出ください。

会場を回るバスツアーも予定しています。(ツアー日程は選考結果に同封してお知らせします)

※初参加の方は必須、参加経験者は任意
※視察期間終了後の会場下見を希望する場合は事務局までご連絡ください。

展示希望場所、展示プラン提出

締切:2026年10月8日(木)

展示希望会場と展示プランを、期日までにご提出ください。

ご提出いただいた書類を基に展示会場の調整をおこないます。なお運営の判断により、ご希望に添えない場合がございますので予めご了承ください。

※会場やレジデンスまでの移動は基本自力での移動となります。展示会場によっては公共交通が無いため、運転免許証の所持が必要となる場合があります。

2026年12月下旬には会場調整を終了し、展示会場の決定通知を順次おこないます。

参加決定

展示会場の決定通知に同意をいただき、正式な参加者となります。展示会場の調整に賛同できない場合は、参加をご遠慮いただくことがあります。
参加決定後は、事務局の指示のもと現地リサーチなどが可能となります。

なお、中之条町での滞在制作(レジデンス利用)は2027年4月以降より可能となります。

Application

応募方法

※個人情報を第三者に開示・提供することはいたしません

Web応募

以下をご準備のうえWebフォームよりご応募ください。

締切

2026年7月12日(日)23:59

要項
  1. 作家個人やグループの「Webサイト」または「ポートフォリオPDF」でご応募いただけます。
    ※Webサイト・ポートフォリオPDFの両方でもご応募可能です。
  2. 「イメージシート」を作成の上、ご提出ください
ポートフォリオPDF規定(任意)
  • 個人作家:30ページ以内
  • グループ作家:40ページ以内
  • ※イメージシートはポートフォリオのページ数には含まれません

イメージシート規定(必須)
  • イメージシートには制作したい作品のイメージを、文章(400 文字以内)とスケッチ(または写真等)でご記入ください。複数案可。
  • 採用後、現地視察を経て、展示プランを提出していただきますので、現時点のイメージで構いません。
  • テンプレートを用意しておりますが、この用紙を使用しなくても問題ありません。
    ※パソコンで記入する場合の推奨環境:Adobe Acrobat

    イメージシートをダウンロード

Webフォームから応募する

郵送応募

締切

2026年7月12日(日)当日消印有効

要項

以下に則した「ポートフォリオ」と「イメージシート」を事務局宛に郵送してください。

ポートフォリオ規定(必須)
  • 個人作家:30ページ以内
  • グループ作家:40ページ以内
  • 応募用紙をダウンロードし必要項目を記入の上、書類の先頭に添付してください
    ※グループの場合はメンバー全員分の[氏名・住所・電話番号・メールアドレス]をご記入ください
  • なお、ポートフォリオは返却いたしませんので予めご了承ください
イメージシート規定(必須)
  • イメージシートには制作したい作品のイメージを、文章(400 文字以内)とスケッチ(または写真等)でご記入ください。複数案可。
  • 採用後、現地視察を経て、展示プランを提出していただきますので、現時点のイメージで構いません。
  • テンプレートを用意しておりますが、この用紙を使用しなくても問題ありません。
書類のダウンロード
ポートフォリオ郵送先

〒377-0494 群馬県吾妻郡中之条町大字中之条町1091「中之条ビエンナーレ事務局」
電話:0279-26-7727 (平日9:00~17:00)
※ポートフォリオ在中と表面に明記

Schedule

スケジュール

2026年 応募〜参加決定までの流れ
1. 公募期間
2026年5月2日(土)〜7月12日(日)
(郵送:当日消印有効|WEB応募:23:59まで)

応募について

2. 選考・結果通知
8月中旬に<郵送>または<メール>にてご連絡
3. オリエンテーション
2026年9月5日(土) 対面/オンライン可
※開催概要を説明しますので、原則、作家本人が参加してください
4. 現地視察(会場オープン)期間
2026年9月6日(日)~10月5日(月)
※初参加の方は必須、参加経験者は任意
※期間中に会場を回るバスツアーも予定しています
5. 展示希望場所、展示プラン提出
締切:2026年10月8日(月)
書類を基に会場調整後、2026年12月下旬より展示場所決定通知を順次行う
6. 参加決定
展示場所と参加規約に了承後、正式な参加作家として決定
2027年 開催年の暫定スケジュール
ターム1:中之条市街地・伊参エリア
制作期間
2027年4月15日(木)〜6月15日(火)
内覧会・レセプション
2027年6月18日(金)
ターム2:四万温泉・沢渡暮坂・六合エリア
制作期間
2027年6月16日(水)〜8月16日(日)
ロングターム:全エリア
制作期間
2027年4月15日(木)〜8月16日(日)
※ロングタームでの制作は「自力で町内移動が可能なこと」など諸条件があります
※ターム(制作期間)制について
中之条ビエンナーレでは「ターム制」を取り入れ、エリアごとに「滞在制作期間と作品設置〆切」を定めております。事務局が各作家へ適切なサポートを行うためにも、選択したターム内での制作・設置をお願いします。
作品最終設置締切
2027年8月16日(月)
中之条ビエンナーレ2027会期
2027年9月18日(土)~10月24日(日)37日間
作品搬出期間
2027年10月25日(月)〜2027年11月15日(月・祝)
※会場により期間が異なることがあります

Nakanojo Biennale 2027
参加作家公募

中之条ビエンナーレ2027開催概要
  • 【会場】群馬県中之条町 町内各所
  • 【期間】2027年9月18日(土)-10月24日(日)の37日間 無休
  • 【内容】温泉街や木造校舎など町内各所で多彩なアート作品の展示、パフォーマンス、マルシェなどを開催
  • 主催:中之条町 / 中之条ビエンナーレ実行委員会 / 中之条ビエンナーレ運営委員会